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中心性漿液性網脈絡膜症(CSC)

網膜の中心部である黄斑において、網膜の下に漏出してきた水分が溜まり網膜が剥がれてしまった状態です。片方の眼に視力低下や歪んで見えるなどの症状を生じます。中年の男性に多く発症します。「喫煙、ストレス、ステロイドの内服、妊娠」などが発症の危険因子とされています。
 
下の写真は同じ人の右眼と左眼の写真ですが、右眼では網膜の下に水が溜まり網膜がはがれているのが分かります。
 
 
 
蛍光眼底造造影検査(造影剤を用いて網膜の血流を見る検査)を行うと、血管から水漏れが生じている所見を認めます。下の写真でも、水漏れを生じている小さな点があり、時間がたつとともにその漏出範囲が拡大しているのが分かります。
 
 

治療方法

数ヶ月の経過観察で自然に治る場合も多く、禁煙・ストレスの少ない生活を送って頂くことが重要になります。病気の経過によってはレーザー治療が必要になり、レーザー治療を行う場合には、水漏れが生じている部位を凝固することで更なる水漏れが生じることを防ぎます。
再発することも多く、網膜が剥がれることを繰り返したり、剥がれている期間が長くなると網膜が萎縮して視力予後が悪くなってしまうこともあります。
 

鑑別が必要な病気

中心性漿液性網脈絡膜症と加齢黄斑変性の一部(ポリープ状脈絡膜血管症)は似たような検査所見となるために、見分けるのが難しいことがあります。病気の経過を定期的に見ながら、最適な治療を行うことが重要となります。
 
 

記事監修 眼科医  渡辺 貴士

日本眼科学会認定 眼科専門医
東京医科歯科大学眼科 非常勤講師

大学病院や数々の基幹病院において第一線で多数の手術を行ってきました。特に白内障手術と網膜硝子体手術を得意としています。現在も東京医科歯科大学の非常勤講師を兼任しており、大学病院での手術指導および執刀を続けています。

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