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逆さまつ毛・眼瞼内反

まぶた(眼瞼)やまつ毛の位置の異常としては、①逆さまつ毛(睫毛乱生)、②眼瞼内反、③睫毛内反などの病気があります。
 
 
<保険診療と自由診療について>
当院では保険診療での手術になるため、機能的な面での改善(まつ毛が目の表面をこすり傷付けていた状態を治す)が目的となります。整容面での改善(眼に異常所見はないが、まぶたやまつ毛の位置を修正したい)をご希望される方は、自由診療で手術を行っている医療機関への受診をご検討下さい。
 

①逆さまつ毛(睫毛乱生)

まつ毛は通常であれば外側に向かって生えていますが、一部のまつ毛が内側に向かって生えている状態です。まぶたの位置自体は正常です。
内側に向かって生えたまつ毛が眼の表面をこすることで、眼の表面が傷付いてしまいます。眼の表面の傷が軽度であれば、定期的にまつ毛を抜いたり、目薬で眼の表面を潤す治療を行います。しかし、眼の表面の傷が高度な場合には手術治療が必要となる場合があります。
 
上記の写真では、矢印部分のまつ毛のみが目の表面に向かって生えているのが分かります。それ以外のまつ毛に関しては特に問題ありません。
 

②眼瞼内反(がんけんないはん)

まぶた全体が内側に反り返ってしまった状態で、まつ毛が常に眼の表面をこするために、眼の表面を傷付けてしまう状態です。下まぶたに生じることが多いです。加齢性の変化により、下まぶたを下方向に牽引する筋肉(下眼瞼牽引筋)が弱くなることや、下まぶたを水平方向に牽引する靭帯(内眥靭帯・外眥靭帯)が緩んでしまうことが原因となります。
眼瞼内反を生じている原因に応じて適切な術式を選択して手術を行います。
 
 
上記の左側の写真では、下まぶた全体が内側に反り返り、まつ毛が目の表面をこすることにより、角膜が傷ついています。
右側の写真は、指で下まぶたを押し下げて元の位置に戻したところですが、内側に溜まっていた多量の目脂も一緒に出てきています。手術によって、下まぶたを右側の写真の位置に戻すことが必要となります。
 

③睫毛内反(しょうもうないはん)

通常は外側に向いているはずのまつ毛が、全体的に内側を向いているために、眼の表面をこすって傷付けてしまう状態です。眼瞼内反とは異なり、まぶたの位置自体は正常です。
睫毛内反は鼻側に生じることが多いです。乳幼児に多くみられる疾患で、成長と共に自然に改善する例が多いものの、10歳以上になっても改善がない場合では手術が必要となります。また、幼少期であっても眼の表面が強く傷付いている場合や、乱視が強く視機能に影響を及ぼしている場合には手術が必要となります。
睫毛内反を生じている原因に応じて適切な術式を選択して手術を行います。
 
 
上記の左側の写真では、右眼の下眼瞼の鼻側(内側)のまつ毛が全体的に内側を向いている状態です。右側の写真のように、目の表面の傷を染色する薬(フルオレセイン)で観察を行うと、角膜に多数の細かい傷がついていることが確認されます。
 

記事監修 眼科医  東 岳志

日本眼科学会認定 眼科専門医

瞼の手術や涙道の治療を行う眼形成外科を専門としています。特に眼瞼下垂手術を得意としており、眼科専門医として眼の機能を第一に考えながら、整容面にも最大限配慮した治療を心がけています。

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