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硝子体内注射

硝子体内注射とは?

網膜内や網膜下の異常な血管(新生血管)が原因で、網膜に出血や浮腫が生じると、視力低下やゆがんで見えるなどの症状が起こります。

この新生血管は、血管内皮増殖因子(VEGF)によって誘導されることがわかっており、このVEGFによる作用を抑えるための抗VEGF薬を眼内に注射する治療が「硝子体内注射」です。注射後1ヶ月程度の時間をかけて薬剤の効果が徐々に現れます。

 

 

硝子体内注射が必要となる病気

次の4つの病気に対して、硝子体内注射は適応になります。

⑤血管新生緑内障
 

網膜の断面を見る検査(OCT)を行うと、いずれの病気においても黄斑部に浮腫や新生血管が生じているのが分かります。

 

注射の手順

実際の注射の手順を紹介します。

 

点眼麻酔(目薬による麻酔)を行なった後に、眼の表面を消毒液にて消毒します。器具を用いて目を開き、白目の部分に注射針を用いて、抗VEGF薬を注射します。非常に細い針を使用するため、痛みはほとんどありません。注射後に再び眼の表面の消毒を行い、抗菌薬の点眼を行なって終了となります。

 

注射前後の生活上の注意点

<注射前>

・注射当日は普段通りにお食事を済ませ、内服薬がある場合は普段通りに内服して下さい。

・生活上の注意点は特にありませんが、注射当日の朝に入浴(洗顔や洗髪含めて)を行なって頂くことをお勧めします。

<注射後>

・注射後は院内で安静にして頂き、体調などに異常がなければお帰り頂けます。

・目の周りは、専用の清浄綿を用いて清潔に保って下さい。

・洗顔や洗髪は注射翌日の夜から可能です。

・「温泉、銭湯、プール、サウナ」などの汚い水が目に入りやすい状況は、2週間程度は控えて下さい。

 

治療のスケジュール

硝子体内注射を行う回数や間隔は、病気の種類や勢いによって異なります。

加齢黄斑変性の場合には、下記のようなスケジュールで注射を行います。

 

・導入期の治療:治療開始時は、1ヶ月の間隔を空けて合計3回の注射を行います。

・維持期の治療:その後は、定期通院にて病状の経過をみながら、1〜3ヶ月毎に追加の注射を行います。長期間に渡って追加の注射が必要になるケースが多いです。

 

 

記事監修 眼科医  渡辺 貴士

日本眼科学会認定 眼科専門医
東京医科歯科大学眼科 非常勤講師

大学病院や数々の基幹病院において第一線で多数の手術を行ってきました。特に白内障手術と網膜硝子体手術を得意としています。現在も東京医科歯科大学の非常勤講師を兼任しており、大学病院での手術指導および執刀を続けています。

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