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クラレオンビビティ(Clareon Vivity)

クラレオンビビティ(Clareon Vivity)はAlcon社が開発した多焦点眼内レンズで、非回折型焦点深度拡張型(EDOF)レンズです。独自の技術により遠方から中間距離まで連続的にピントが合いハロー・グレアが極めて少ないのが特徴です。コントラスト感度の低下もほぼないので、非常にクリアな視野を提供します。
 
一方で、手元がやや見えにくいという欠点があり、特に元々手元がよく見えていた方に使用する際には注意が必要です。ある程度のことは裸眼で出来て、ハロー・グレアやコントラスト感度の低下といった多焦点眼内レンズ特有の欠点がほぼない自然な見え方を手に入れたい、手元の細かい作業の際には必要に応じて老眼鏡を使用することは構わないという考えの方にとってはとても良いレンズと言えます。手元にはどうしてもピントが合いにくいので、それを許容できるかが重要な点です。
コントラスト感度の低下がほぼ無いため、黄斑や視神経に病気のある方でも使用可能であることも大きな特徴の一つです。
 
夜間の運転等の際に見え方が悪くならないので、そのような機会が多い方も選択肢に入れることができる多焦点眼内レンズです。
 
現状、乱視矯正レンズの設定がない点と、制作度数の幅も6.0Dから25.0Dと決して広くはない点は適応になる患者様を狭める要素です。このため角膜乱視がある方や、強い近視や遠視がある方には使うことができません。
 
クラレオンビビティの特徴としては、
 
・ハロー・グレア、コントラスト感度の低下といった不快な見え方がほぼない点
・手元の見え方がやや悪く、場合によっては老眼鏡が必要になること点
・乱視矯正レンズがない、制作度数の範囲が狭いため不適応になってしまう場合がある点
 
これらが挙げられます。ハロー・グレアやコントラスト感度の低下がほぼないのが非常に良い点と考えます。
 
クラレオンビビティは選定療養対象の多焦点眼内レンズです。手術費用については健康保険が適用されますが、多焦点眼内レンズ代金および多焦点眼内レンズ挿入に必要な追加検査費用については全額自己負担となります。

当院における選定療養対象多焦点眼内レンズ使用にかかる自己負担額は、レンズの種類や乱視矯正の有無にかかわらず一律片眼 30万円+税(33万円)です。

 

記事監修 眼科医  渡辺 貴士

日本眼科学会認定 眼科専門医
東京医科歯科大学眼科 非常勤講師

大学病院や数々の基幹病院において第一線で多数の手術を行ってきました。特に白内障手術と網膜硝子体手術を得意としています。現在も東京医科歯科大学の非常勤講師を兼任しており、大学病院での手術指導および執刀を続けています。

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