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瞳孔膜遺残・瞳孔偏位

虹彩・瞳孔とは

虹彩は一般的には茶目と呼ばれる部分で、その中央の隙間を瞳孔といいます。虹彩はカメラの絞りの役割を果たしており、広がったり縮んだりすることで瞳孔の大きさを調整し、眼の中に入る光の量を調整します。
 
ここでは虹彩や瞳孔に異常をきたす病気について紹介します。
 

虹彩・瞳孔の病気

1)瞳孔膜遺残

虹彩の先天的な異常です。胎児の時に目の器官が形成されていく際に、通常は消えてなくなるはずの水晶体血管膜という組織がそのまま残ってしまったものです。瞳孔に茶色の索状物が張りめぐらされたように見えます。
瞳孔膜遺残が存在していても小さな隙間から光が入るため、見え方には問題がないことが多いです。一方で、高度の瞳孔膜遺残によって見え方に影響を及ぼしているような場合には手術によって切除や切開が必要となります。
 
上の写真は同じ患者さんの右眼と左眼の写真です。右眼は正常な瞳孔ですが、左眼には瞳孔膜遺残を認めます。瞳孔膜遺残は光の通り道の中央までおよんでいますが、視力は良好であり治療は必要ない状態です。
 
 

2)瞳孔偏位

瞳孔は、通常は虹彩の中央に位置しています。この瞳孔が虹彩の中央から外れた場所に位置し、形も円形ではない不整な形となっている状態です。外傷後に生じることがあります。
瞳孔が中心部から大きく外れている場合には見え方に影響を与えるために、瞳孔の形を整えてあげる手術が必要となります。
 
上の写真は同じ患者さんの右眼と左眼の写真です。右眼では瞳孔が楕円形となっている上に、鼻下側に偏位しています。見え方に影響を及ぼしており、手術を行う方針となりました。
 
 

記事監修 眼科医  渡辺 貴士

日本眼科学会認定 眼科専門医
東京医科歯科大学眼科 非常勤講師

大学病院や数々の基幹病院において第一線で多数の手術を行ってきました。特に白内障手術と網膜硝子体手術を得意としています。現在も東京医科歯科大学の非常勤講師を兼任しており、大学病院での手術指導および執刀を続けています。

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