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白内障手術での眼内レンズの選び方

[2022.04.25]
白内障手術で使用する眼内レンズについてお話ししたいと思います。
白内障手術は、混濁した水晶体を取り除き、新しくきれいなレンズを眼内に挿入する手術です。このレンズを眼内レンズといいます。
 
眼内レンズには大きく分けて2種類のレンズがあります。
一つが単焦点レンズと呼ばれるレンズで、健康保険が適用になるレンズです。
もう一つが多焦点レンズと呼ばれるレンズで、レンズ代金が健康保険の適用にならないレンズです。選定療養という制度に基づいて患者様がレンズ代金をご負担の上で、手術代金や検査代金は従来の健康保険適用となります。当院では、選定療養の多焦点眼内レンズを用いた手術は片眼25-30万円程度のレンズ代金を患者様にご負担頂くかたちでご案内しています。
選定療養の対象になるレンズの種類は限られているため、多焦点眼内レンズの中でも国内未承認レンズを使用する場合、手術代金や検査代金、レンズ代金含めて全て自費診療での手術になります。当院でも複数の国内未承認レンズを取り扱っております。
 
単焦点レンズと多焦点レンズにはそれぞれ利点と欠点があり、大まかには下記のような特徴があります。
 
単焦点レンズ
・遠方、近方、中間のいずれか一カ所にのみピントが合う。
・術後はピントが合っていない箇所を見るための眼鏡が必要
保険適応になるため、費用が安い。
 
多焦点レンズ
・近方から遠方までピントが合う。
術後に眼鏡が必要になる可能性が低い。
・コントラスト感度の低下、ハロー、グレアなど、特有の見え方がある。
・単焦点レンズに比較して費用負担が高額である。
 
上記が主な特徴ですが、実際のレンズの選定にはご本人の眼の状況を詳しく分析して、本当に向いているレンズを使用する必要があります。疑問点は診察の際に担当医に遠慮なくご質問下さいね。単焦点レンズで遠方にピントを合わせた場合と、多焦点レンズを使用した場合の見え方のイメージ画像を掲載しますので、参考になればと思います。当院における白内障手術についてのご説明はこちらからご覧下さい。
 
 
 

記事監修 眼科医  渡辺 貴士

日本眼科学会認定 眼科専門医
東京医科歯科大学眼科 非常勤講師

大学病院や数々の基幹病院において第一線で多数の手術を行ってきました。特に白内障手術と網膜硝子体手術を得意としています。現在も東京医科歯科大学の非常勤講師を兼任しており、大学病院での手術指導および執刀を続けています。

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