メニュー

後発白内障について

[2022.06.10]
「後発白内障」という疾患についてご説明します。
「白内障」は誰にでも起こる病気で、人生100年時代と言われる昨今では、どこかのタイミングで手術を受けなくてはいけないことが多いです。
 
白内障は原則的には一度手術を受ければ治癒する病気です。一方で、本日お話しする「後発白内障」は白内障手術が済んだ後の眼に発症する病気です。その名前からは、一度治癒した白内障が再発してしまうようなイメージを持たれることも多いのですが、実際には白内障が再発するわけではありません。
 
白内障手術においては、混濁した水晶体の中身を超音波できれいに取り除き、水晶体の袋の部分(水晶体嚢)にきれいな人工レンズを挿入します。この、残した袋の部分が濁ってしまうのが「後発白内障」です。症状は視力低下やかすみで、白内障術後に徐々に見え方が悪くなっているのを患者様が自覚されることが多いです。時として重篤な視力低下を来すこともあります。
 
治療はYAGレーザーによる手術で、外来で数分で終了するレーザー手術です。痛みが出ることはありません。術後は数日で視力が回復することが多いです。
 
「後発白内障」は決して怖い病気ではありません。白内障手術が無事終了した後も、主治医の指示に沿って定期検査をお受け頂き、必要な時に適切な治療ができるようにしてくださいね。
 

記事監修 眼科医  渡辺 貴士

日本眼科学会認定 眼科専門医
東京医科歯科大学眼科 非常勤講師

大学病院や数々の基幹病院において第一線で多数の手術を行ってきました。特に白内障手術と網膜硝子体手術を得意としています。現在も東京医科歯科大学の非常勤講師を兼任しており、大学病院での手術指導および執刀を続けています。

▶︎医師紹介

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME