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ハードコンタクトレンズによる眼瞼下垂

[2023.04.04]
ハードコンタクトレンズ眼瞼下垂についてのお話です。
 
ハードコンタクトレンズを長期間装用することで、眼瞼下垂(瞼が下がってしまう病気)を発症するということは、眼科医には広く知られていますが、コンタクトレンズを実際に装用されている患者様自身にはあまり耳馴染みがない話かもしれません。
 
ハードコンタクトレンズがなぜ眼瞼下垂を生じるかということについては諸説あるようです。ハードコンタクトレンズという固い異物が、ミュラー筋などの瞼を持ち上げる筋肉を引きのばしてしまうことが原因とする説や、ハードコンタクトレンズの装用の際に瞼を引っ張る刺激が原因とする説などがありますが、はっきりしたことは分かっていない現状です。
 
ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズに比べて眼瞼下垂のリスクがある一方で、円錐角膜などによる角膜乱視の治療など、未だ必要とされる場面もあり、眼の状態に応じて適切なコンタクトレンズを選択することが重要です。もし、眼瞼下垂に悩んでおられる場合はソフトコンタクトレンズへ変更することで、眼瞼下垂の進行を止めることが出来るかもしれません。
 
ハードコンタクトレンズに伴う眼瞼下垂が進行してしまい、生活に支障を来す場合には手術で治療することができます。この場合、瞼の皮膚を切開して、瞼を持ち上げる筋肉の働きを糸の力で強める手術(挙筋短縮術など)を行います。当院でも日帰りで治療可能です。
 
コンタクトレンズは眼科医の検診のもとで安全に取り扱うことができれば非常に便利な医療機器です。ご自身に合った種類のコンタクトレンズを装用して、快適なコンタクト生活を送って下さいね。
 

記事監修 眼科医  東 岳志

日本眼科学会認定 眼科専門医

瞼の手術や涙道の治療を行う眼形成外科を専門としています。特に眼瞼下垂手術を得意としており、眼科専門医として眼の機能を第一に考えながら、整容面にも最大限配慮した治療を心がけています。

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