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テクニス アイハンス(TECNIS EYHANCE)

[2023.05.20]
当院では次世代型の単焦点レンズであるテクニスアイハンス(TECNIS EYHANCE)を採用しており、このレンズについて解説します。
 
レンズの中心部分約2mm+0.50Dのなだらかな加入部分を有しており、遠方はもちろんのこと、中間距離が従来の単焦点レンズよりも見やすくなるように設計されています。下図の焦点深度曲線においても、50cmから1mの中間距離において、従来の単焦点レンズよりも良好な視力になっていることが分かります。また、遠方が従来の単焦点レンズと同様の水準で見えていることも示されており、これは非常に重要です。単焦点レンズの強みは維持しながら、追加で中間距離まで見える範囲を拡げることができるレンズということですね。一方で多焦点レンズではないので、手元を見るときには老眼鏡を装用する必要があります。
 
 
外観上では区別がつかないほど、従来の単焦点レンズに非常に似た構造をしており、多焦点レンズと比較してハローやグレアなどの不快な症状が起こりにくい点が特徴です。全体としての球面収差をほぼゼロに抑えながら、レンズの中心部分でなだらかな加入を設けた構造です。
 
 
瞳孔が拡大する薄暗い環境(薄暮)下においても、高いコントラスト感度を維持します。保険適応のため従来の単焦点レンズと同額の費用で手術を受けることができ、選定療養の多焦点レンズのように追加費用はかかりません。
 
 
遠方にピントが合うようにレンズを選択した場合、手元を見るには老眼鏡が必要という前提のもとで、少しでも中間距離の見え方を良くしたい方に非常におすすめです。遠方ははっきり見たいという大前提を満足しながら、あくまでおまけとして中間距離も見られるようなイメージです。
もちろんtoricの設定もありますので、強い角膜乱視を伴う方は乱視の矯正も同時に可能です。
 
当院では、これからも患者様一人一人のニーズに適合する最適なレンズをご提案して参ります。お気軽に担当医までご相談くださいね。
 

記事監修 眼科医  渡辺 貴士

日本眼科学会認定 眼科専門医
東京医科歯科大学眼科 非常勤講師

大学病院や数々の基幹病院において第一線で多数の手術を行ってきました。特に白内障手術と網膜硝子体手術を得意としています。現在も東京医科歯科大学の非常勤講師を兼任しており、大学病院での手術指導および執刀を続けています。

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