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まぶたがピクピクする

眼瞼(まぶた)が自分の意思とは関係なくピクピクと動いてしまう状態です。「まぶたがピクピク」すると訴える方の多くは、眼瞼ミオキミアといって自然に症状がおさまるもので心配いりませんが、眼瞼けいれん片側性顔面けいれんの場合には治療が必要になります。ここでは、3つの疾患について詳しく見ていきます。
 

1)眼瞼ミオキミア

上まぶたまたは下まぶたがピクピク動く状態です。多くの方が経験されたことがあるかと思います。疲労、ストレス、睡眠不足などが誘引と考えられています。
過労や睡眠不足を避けることで、数日から数週間で自然に症状は治ります。ただし、長期に渡り持続したり、他にも神経症状がある場合にはMRIで脳の異常がないか調べること必要です。
 

2)眼瞼けいれん

目を閉じる筋肉(眼輪筋)が自分の意思とは関係なく収縮することによって、無意識のうちに目を閉じたままとなり、目を開けるのが困難となってしまう状態です。
両眼とも目を開けるのが困難であることに加えて、眼の不快感やまぶしさを感じ、症状が重い場合にはうつ症状をきたします。目の乾きもあることから、ドライアイとして治療されているケースがよくあります。
 
眼瞼けいれんの原因は大きく3つに分けられます。
 
①本態性眼瞼けいれん
原因がはっきりしないもので、眼瞼けいれんの多くはこのタイプとなります。中高年の女性に多く発症します。ボツリヌス毒素(ボトックス)による治療を行います。
 
②薬剤性眼瞼けいれん
抗うつ薬、抗精神病薬、抗不安薬などの内服薬を使用している20-50歳の世代に多く発症します。ボツリヌス毒素(ボトックス)による治療には反応しないことがあり、内服薬の減量や中止によって症状が改善することがあります。
 
③症候性眼瞼けいれん
パーキンソン病、脳梗塞などの疾患に伴って生じる眼瞼けいれんです。
 

3)片側性顔面けいれん

眼瞼けいれんに加えて、頬や口角のけいれんも伴った状態です。片側性で、中高年の女性に多いです。
顔面の表情筋を支配する顔面神経が圧迫されることにより生じるため、脳腫瘍などがないか脳のMRIによる精査が必要となります。
けいれんの症状については、希望に応じてボツリヌス毒素(ボトックス)による治療を行います。
 

ボツリヌス毒素(ボトックス)による治療

ボトックスは筋肉の緊張を緩和させる作用を持っているため、けいれんの生じている筋肉へ注射することでけいれん症状を抑えることができます。
注射をしてから数日後に効果が現れ始めて、3ヶ月程度の期間効果が持続します。効果が薄れてきたら、症状に応じて繰り返しの注射を行います。
 
 

記事監修 眼科医  東 岳志

日本眼科学会認定 眼科専門医

瞼の手術や涙道の治療を行う眼形成外科を専門としています。特に眼瞼下垂手術を得意としており、眼科専門医として眼の機能を第一に考えながら、整容面にも最大限配慮した治療を心がけています。

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