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硝子体内注射

硝子体内注射とは

網膜内や網膜下の異常な血管(新生血管)が原因で、網膜に出血や浮腫が生じると、視力低下やゆがんで見える症状が生じます。

新生血管は血管内皮増殖因子(VEGF)によって誘導されるため、VEGFの作用を抑えるための抗VEGF薬を眼内に注射する治療が硝子体内注射です。注射後1ヶ月程度の時間をかけて薬剤の効果が徐々に現れます。

 

 

硝子体内注射が必要な病気

以下の病気に対して、抗VEGF薬の硝子体内注射は適応になります。

加齢黄斑変性(AMD)

糖尿病黄斑浮腫(DME)

網膜静脈閉塞症による黄斑浮腫

近視性脈絡膜新生血管

・血管新生緑内障

網膜の断面を見る検査(OCT)を行うと、いずれの病気においても黄斑部に浮腫や新生血管が生じているのが分かります。

 

硝子体内注射の手順

実際の注射の手順を紹介します。

 

点眼麻酔を行った後に、眼表面を消毒します。器具を用いて眼を開き、白目の部分に抗VEGF薬を注射します。

非常に細い針を使用するため、痛みはほとんどありません。

 

注射前後の生活上の注意点

注射前

・注射当日は普段通りにお食事を済ませ、内服薬がある場合は普段通りに内服してください。

・生活上の注意点は特にありませんが、注射当日の朝に入浴(洗顔や洗髪含めて)を行うことを勧めます。

注射後

・注射後は院内で安静にして、体調などに異常がなければお帰りになれます。

・眼の周囲は、専用の清浄綿を用いて清潔に保ってください。

・洗顔や洗髪は注射翌日の夜から可能です。

・温泉、銭湯、プール、サウナなどの汚い水が目に入りやすい状況は、2週間程度は控えてください。

 

硝子体内注射の投与間隔

硝子体内注射を行う回数や間隔は、病気の種類や勢いによって異なります。加齢黄斑変性の場合には、以下のようなスケジュールで注射を行います。

・導入期の治療:治療開始時は、1ヶ月の間隔を空けて合計3回の注射を行います。

・維持期の治療:導入期以降は、病状に応じて1〜3ヶ月毎に追加の注射を行います。多くの場合には、長期間に渡る繰り返しの注射が必要になります。

記事監修者について

渡辺 貴士
眼科医 渡辺 貴士

日本眼科学会認定 眼科専門医
東京科学大学眼科 非常勤講師

大学病院や基幹病院において多数の手術を行ってきました。特に白内障手術と網膜硝子体手術を得意としています。現在も東京科学大学の非常勤講師を兼任しており、大学病院での手術指導および執刀を続けています。

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